『ジャポニズムのガラス展』-準備 その2
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準備模様 その2
-違う季節の組み合わせ?-
前回から引き続いて、『ジャポニズムのガラス展』の準備についてですが、、、
今回は、ちょっと道をそれて、今右衛門窯から届いたリーフレットやチケットに採用された作品のお話です(^^♪
このリーフレットに使用された作品は、どちらもオールド バカラの作品です。
この作品、みなさん陶器に思われるかもしれませんね。
でも、これはれっきとしたクリスタルガラスの作品で、光も通しちゃいます!!
50年程度しか使用されなかったオパーリンガラス(オパルセント)という技法で、クリスタルガラスで乳白色に仕上げています。陶磁器を模したりする場合は、この技法が使われてました。
魅惑的なのですが、宝石のオパールに見えることからこの呼び名がついています(^^)/
ちょうどジャポニズムの時代とも重なっていた技術なので、バカラでもこのような作品を手掛けていました。
そして、この花瓶の見どころはこれだけではありません!!
当時各国で開催されていた万博では日本の芸術が大フィーバーを巻き起こしますが、「団扇-うちわ-」は軽く運べるからとお土産に適していたようで、たくさーーーーんの数が輸出されました。
クロード・モネの有名な《ラ・ジャポネース(日本の女性)》の後ろにもたくさんの「団扇」が配置されてます。
そんな「ザ・日本」の印象が高い「団扇」が本作品にも描かれています。
日本の画風であれば、「梅と扇面」みたいなのになるところなのですが、「団扇」です。
しかも花は梅なのか、でも木は桜っぽい…。
そもそもですね、季節がおかしいですよね(笑)
夏→「団扇」
冬→「梅花」
というありえない季節の組み合わせで作られている作品。
日本人では発想しないことよく起こる西洋物(^^♪
こちらも美術展に出ているので、ぜひ、こんな注目ポイントにも目をこらしてみてくださいね!!
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京都美商ギャラリーは、1961年に京都下鴨で創立した西洋アンティーク・肥前磁器の専門店です。長年蒐集をしてきた経験をもとに、オールドバカラやオールドフランス、古伊万里や柿右衛門などを取り扱っております。量産品ばかりの近年では見られなくなった職人技、手作りの温かみの魅力をより多くの方に身近に感じて頂きたいと考えています。
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