香水瓶やカラフの秘密の暗号
香水瓶やカラフを入荷するとき
栓がある作品を仕入れる時、胴体と栓があっているか確認することは大事です。
長い年月を通して、栓が破損することは多く、入れ替わっていたり、違う種類のものが付いていたりします。
入れ替わるといっても、1900年代の作品は一つ一つが手作りなので、違う栓がぴったり合うことはあんまりないと思います。
たとえば、このオールド サンルイのリキュールセットのカラフを例に挙げてみます。
ぱっと見はどちらも同じように見えます。
しかし、このカラフの栓を入れ替えると…
合わないのです。。。。
制作工程は、カラフの胴体部の口に合うように栓を研磨して磨き上げ、職人の手で微調整をしながら合わせていくのですが、この作品から分かるように、同じ種類であっても、口の大きさがひとつひとつ違うんです。
産業革命以降、機械化が進み大量生産が可能になる時代に変わり、今のような完璧な作品が多く生産されていくのですが、その前は、職人の勘と技術が頼りでした。
栓と胴体にあるシリアルナンバー
もちろん、長い年月の中で入れ替わっていたり、少し手直しを加えたりということはアンティークの作品にはよくあることです。
大事にされていたからこそ、違うもので代用してでも大切に使いたいという気持ちがないと、100年以上も残りません。
そんな中でも、ぴったりとつながっている作品はまれにあり、それを知る方法があります。
すべての作品ではないのですが、制作中に職人さんも分かるように、胴体部と栓の部分に番号が振られていることがあります。
この数字が、いつもちょっと可愛くて、私は栓と胴体部の小さなサインを見るのが好きだったりします(^^)
100年間以上、二つをつなぎ続けてる秘密の暗号みたいじゃないですか✨
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京都美商ギャラリーは、1961年に京都下鴨で創立した西洋アンティーク・肥前磁器の専門店です。長年蒐集をしてきた経験をもとに、オールドバカラやオールドフランス、古伊万里や柿右衛門などを取り扱っております。量産品ばかりの近年では見られなくなった職人技、手作りの温かみの魅力をより多くの方に身近に感じて頂きたいと考えています。
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