根本硝子工芸さんとの新企画
カット技法の奥深さを伝えたくなります
2019年も残すところ、あと数日になりました。
本日は、新社長が2020年から手掛けようとしている企画について、東京の「根本硝子工芸」さんとの打ち合わせに同席させていただきました(^^♪
ヨーロッパで始まったカット技法、17世紀にはすでにグラビュール(彫刻)技法が使われていました。
日本では、1934年にビードロ屋の加賀屋久兵衛が金剛砂を使い、ガラス表面に彫刻を施したことがはじまりとされ、明治期にヨーロッパからの伝道師が技法を伝えたことで、江戸硝子技術と融合され、「江戸切子」となります。
今回訪れた「根本硝子工芸」さん
初代の根本幸雄氏が昭和34年に設立し、以後、宮内庁や総理府からの依頼を受け制作し、一部は美術館に所蔵されているような江戸切子の作品を手掛けていらっしゃいます。
初代の精神を受け継ぎ、今に伝える三代目の幹大さんと弊社の社長が2020年に向けて新しい企画を考えています。
その作品については年明けにご紹介していこうと思います(^^)/
今回は、そんな「根本硝子工芸」の工房を見学させていただいたので、ご紹介。
工房では二代目のお父様とお二人で営んでいらっしゃいます。
工房には、日本で初めて使用された電動のカットマシンが、未だにあり、それがまだ動いていることに歴史を感じます。
カットの仕様によって、さまざまなグラインダーを使い分けていらっしゃいます。
職人さんは二パターンに分かれるようで、ガラスの配合・成分、形などから計算してどのグラインダーを使用するを決める方と、完全にそのガラスからの感覚を頼りに決めていくタイプの方。
根本氏は後者で、ガラスを持った時の感覚で、全て進めていくようです。
幹大さんからの「クリスタルやガラス」「昔の職人の技術の高さ」をレクチャーしてもらったのですが、熱い思いが伝わってきて、弊社でも講演をしていただきたいぐらいです!
そして、最後には初代根本幸雄氏が3年かけて制作した美術作品も拝見させていただきました。
本作品、最終工程では全てハンド磨きと手仕上げとなり、写真では伝わりいくいのですが、能面の顔の凹凸はすごい表現力です。
3年間、朝から晩までずっとこちらの作品に魂を込めて制作されていた思い出話を伺い、その想いが3代目の幹大さんにも引き継がれていることを感じる時間でした。
これからの新企画にて、皆様に素敵な作品をご紹介できることが楽しみです(^^♪
次のページには動画も載せますので、お楽しみくださいませ。
幹大氏の技法から、カットのイメージが伝わると思います(^^)/
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