桜に御所車画皿
『みやびな春』
新年号も決まり、今春はお祝いムードが高まっていますね。
京都の桜は少し遅れているのか、満開のところもあれば、京都美商ギャラリー近くの下鴨は、まだ五分咲きという感じです。
下図は去年3月29日の下鴨川沿い。すでに満開だったんですね、、、
今週末には一気に開花するような気候なので、ゆっくり桜を楽しめそうですね!
桜の時期に御所車画皿
今回は新年号と皇室、そして春という言葉を題材に、井村美術館所蔵作品をご紹介いたします。
皆さま、「御所車」という言葉を聞かれると何を思われるのでしょうか?
着物の柄などにも良く用いられますが、平安時代から鎌倉時代に掛けて、貴族たちが宮中の儀式に用いた牛車を御所車と言います。
その後、江戸時代初期の小袖や能装束などに多用され、今でも古典模様、吉祥文様に分類され、祝意と気品がある雅な文様とされています。
今回の作品でも、背景やヱ霞に描かれた柄と満開の桜が、貴族社会の優美さを想起させます。
日本で桜がもてはやされ始めたのは、平安時代の頃。それまでは、梅が珍重されておりました。
最古の花見の文献記録があるのも、ちょうどこのころです。
優雅に花見をする平安貴族の目から見れば、現代人は随分せわしなく見えることでしょう。
満開の時期は一瞬で過ぎてしまいますが、桜は散り際も美しい。
もうすぐ満開になる鴨川の桜をのんびり散歩されたら、当ギャラリーで雅な春を感じて下さい。
※ 十二代柿右衛門『染錦 御所車画皿』は井村美術館所蔵作品のため、ギャラリーでは、春の期間限定展示とさせていただきます。
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京都美商ギャラリーは、1961年に京都下鴨で創立した西洋アンティーク・肥前磁器の専門店です。長年蒐集をしてきた経験をもとに、オールドバカラやオールドフランス、古伊万里や柿右衛門などを取り扱っております。量産品ばかりの近年では見られなくなった職人技、手作りの温かみの魅力をより多くの方に身近に感じて頂きたいと考えています。
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