説明

ベルギー王室御用達の可憐な花瓶

ヴァル・サンランヴェール(Val Saint Lambert)は1826年に設立された、ベルギーの クリスタルガラス会社です。
ベルギー王室御用達のクリスタ ルガラスメーカーとして始まりましたが、1880年ごろには4000人を超える従業員がいる企業へと発展を遂げ、板ガラスをはじめとする、テーブルウェア、照明器具、光学レンズを生産し、アメリカやイギリスで巨大工場が出現してくるまでは、競争相手を寄せ付けない世界最大のガラス会社として君臨していました。
   

時を同じくして、フランスで始まったアール・ヌーヴォーと呼ばれる芸術開花は、ベルギーでも花開き、ヴァル・サンランヴェールは1890年に入ってから、アール・ヌーヴォー様式の作品を手掛けるようになり、クリスタルの品質の高さから、「ベルギーのバカラ」と謳われたようです。

　　
このオダマキ文花瓶は、形や花がアール・ヌーヴォー特有の曲線で構成されており、金で発色させた鮮やかなピンク色と相まって、ガラスの硬質な冷たさではなく、柔らかな印象を与えてくれます。

19世紀後半、新技法であるアシッドエッチング(酸腐食)による加工が可能になると、地紋を使用する作品が流行し、各メーカーはそれぞれ独自の地模様を手がけて様々な作品を生み出しました。

本作品に使用されているヴァル・サンランヴェール特有の地紋は、円が重なり合い、一見すると不可思議な印象を受けますが、画像からも分かるように、光が反射したときの輝きをうまく捉えています。

華奢な茎のラインが儚げでありながらも、開いたオダマキの花からはしなやかさを感じ、光があたると、まるで日差しの中でそっと咲く自然美が伝わってきます。
窓辺などに飾っていただくと、時間によって変わ表情を楽しんでいただけます。

【オダマキの花】

オダマキはキリスト教との関係が深く、葉が三つに分かれていることから、三位一体の象徴とされ、レオナルド・ダ・ヴィンチの名画『岩窟の聖母』の背後にも描かれており、非常に高貴な花だったそうです。

【参考】
・グラビュール(彫刻)によるサインがはいっています。
・瓶の底部分は使用による擦り傷が多少入っております。画面の底部分をご確認くださいませ。

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定休日：水曜日

作品の状態と取り扱いについて

アンティークの作品には、気泡やガラスのヨレ、製作過程でのキズ、スレなどある場合がございます。
現代のクリスタル製品の取り扱いと大きな違いはありませんが、衝撃を避け、電子レンジのご使用はお控えください。
洗浄は、熱湯や研磨剤を避け中性洗剤をご使用ください。金彩装飾のある場合は、剥落を避けるため強くこすらないでください。食器洗い機による洗浄はお控えください。ご使用後はなるべく早めに洗浄してください。
　

ランクについて

A　美しい
B　やや使用感がありますが美しい
C　アンティーク特有の使用感があります
D　使用感や小傷があります

作品と一緒にお送りする特別な贈り物

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