説明

カットのデザインが光がまばゆいグラス

1900年前後のグラスを探しにいらっしゃる方が、よく気づかれるのは「当時のグラスのサイズが小さめ」だということです。

オールドバカラのPARISというシリーズでサイズを比べていただきたいのですが、カラフの横の大きいグラスから、水用のグラス、赤ワイン、白ワイン、ポートワイン、リキュールグラス、シャンパンクープ、ラインワイングラスとなります。

当時の水用のグラスが、現在の赤ワインをいただくグラスサイズというイメージです。
　　　

今回ご紹介する作品も高さは11cmしかないのですが、こちらはワイン用でした。
カタログも、シャンパン用2種、お水用、ボルドーワインのグラス、リキュールグラス、ラインワイン用グラス(色付き)、ゴブレットとなっています。

小さいグラスが主流だったのには理由があり、1746年以降、ガラス製品に税金が課せられるようになったため、大きいとそれだけ輸入の際に金額が高くなるので、小さいサイズのグラスが好まれました。

産業革命を境に、この課税制度が廃止されると、現代までワインの楽しみ方に合わせてグラスの形や趣向もどんどん変化していっています。

1900年前後の多くのグラスは小さいサイズが多く、ワインを飲むのに適さないため、近年では、冷たい日本酒とオールドバカラのグラスを選ばれる方が増えてきています。

今回は、ご自宅でプチ贅沢ができるようなグラスをご用意いたしました。

　　　
●FORME 6186　TAILLÉ　8357という表記について

今回のオークションでは、「アルクール」というようなグラスに呼び名があるものを中心に選んでおりますが、種類の多いバカラのグラスシリーズには、作品名がついているものは、実は少数派です。

当時の作品が載っているカタログを見ても、ほとんどが数字で明記されています。

FORME→　フォームは形
TAILLÉ→　彫刻　(カット)の形式

今回は、6186の形で、8357のカット(彫刻)のシリーズということになります。

今回ご紹介するグラスは、光の屈折具合により、ダイヤモンドのような輝きが大変美しく、ステムの形状からも上品なグラスです。

名前が付く作品は、当時、それだけ人気を博したことを意味しており、数多く作られていたことを考えると、あまり見つけることができず、レア度があるのは、実はこのようなグラスなのかもしれません。

日本酒をとおすすめしましたが、日本酒だけではなく、食前酒や梅酒、冷たいレモンスカッシュなどのジュースにも合い、多種多様なグラスです。
これからの季節、冷たいスープなどにもグラスを使用すると、おしゃれな食卓になりそうですね。

【参考】
・ペア（2客）となります
・1936年以前の作品のため、サインはありません。
・カタログレゾネに記載があります。（画像参照）

オークションは終了いたしました。
誠にありがとうございました。

また、お電話、店頭にて直接の応対も承っております。
KYOBIオークション
tel : 075-722-2300
担当：大野
定休日：水曜日

作品の状態と取り扱いについて

アンティークの作品には、気泡やガラスのヨレ、製作過程でのキズ、スレなどある場合がございます。
現代のクリスタル製品の取り扱いと大きな違いはありませんが、衝撃を避け、電子レンジのご使用はお控えください。
洗浄は、熱湯や研磨剤を避け中性洗剤をご使用ください。金彩装飾のある場合は、剥落を避けるため強くこすらないでください。食器洗い機による洗浄はお控えください。ご使用後はなるべく早めに洗浄してください。
　

ランクについて

A　美しい
B　やや使用感がありますが美しい
C　アンティーク特有の使用感があります
D　使用感や小傷があります

作品と一緒にお送りする特別な贈り物

井村美術館に属するAJA鑑定協会が発行する鑑定書付き

京都美商株式会社が出版する書籍

お知らせ

世界的に大きな影響を与えているコロナウイルスが一刻も早く収束することを願い、オークション収益の一部を、「新型コロナウイルス感染症：拡大防止活動基金」へ寄付いたします。

オークションについての説明
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