2018年のクリスタル旅行記③ アムステルダム国立美術館-RIJKS MUSEUM-2
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アムステルダム国立美術館で出会ったジャポニズム作品
スタッフの旅行記-③
江戸中期の伊万里の展示から、次に向かったのは1878年ごろの幕末から明治初期のジャポニズムが感じられる作品が展示されている場所です。
※ジャポニズム:英語読み
ジャポニスム:フランス語読み
19世紀にヨーロッパで流行した日本趣味のこと
ジャポニズムの作品
エミール ガレが日本芸術に影響を受けて作品を手掛けていたのは有名ですが、フランスのセーブル窯が手掛けたジャポニズムの大きな花瓶がありました。
説明にも、「当時、大人気となった日本芸術の影響を映し出している」としっかり明記されています。
白と紫はクレマチスで、下地にはアザミが表現され、作品の下部に描かれた濃い紺色で複雑な曲線と蝶がとても美しい!
このコーナーはジャポニズムを代表するガレや、日本趣味、中国趣味の作品が展示されていました(^^)
ここで、ジャポニズムがよく分かる作品を例に挙げてみます!
オーナーのコレクションルームに展示している陶器の作品はイギリスの窯「ロイヤルウースター(Royal Worcester)」の作品なのですが、面白いんです!

西洋の職人さんは、実際に日本から運ばれた作品や絵画を元にイメージして作っていたと予測できます。
七宝や竹といった日本古来の模様を模してます。
そして、下図をご覧ください。
楓からなにかが生えてて、桐紋のイメージとまざっているのでしょうか?

かわいい(笑)

この作品には、もう一つ凝っている部分があるのですが、お皿の表面に細かなヒビがみえますか?
これは、19世紀後半に日本から多く輸出された薩摩焼の特徴である貫入(かんにゅう)技法です。
※貫入:釉薬で焼きあがった際に、冷気を入れることで、釉薬の部分にひびがはいります。薩摩焼の特徴であり、急激に冷やすと作品自体が割れてしまうこともあり、難しい技法です。
ヨーロッパの様々な場所で日本芸術を模して作られた作品群は、表現がとてもおもしろくて、味のある作品ばっかりです。
プチ追記
実は、美術館のガイドブック(日本語版)を去年友人からプレゼントしてもらったのですが、おしゃれなんです‼︎
年代ごとにわかれていて、つくりもおもしろい!
と今回の紹介のためにガイドブックをよく見ていて気づいたことがありました。
私、日本物が展示されてるブースを訪れてないですね(/_;)
事前にしっかり読み込んでから訪れるべきだったと思います。
オランダにはデ・ハール城など伊万里作品が多く展示されてる場所がまだまだあるので、それは次回来る時のお楽しみにします✨
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京都美商ギャラリーは、1961年に京都下鴨で創立した西洋アンティーク・肥前磁器の専門店です。長年蒐集をしてきた経験をもとに、オールドバカラやオールドフランス、古伊万里や柿右衛門などを取り扱っております。量産品ばかりの近年では見られなくなった職人技、手作りの温かみの魅力をより多くの方に身近に感じて頂きたいと考えています。
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