2018年のクリスタル旅行記② アムステルダム国立美術館-RIJKS MUSEUM-1
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アムステルダム国立美術館で出会った古伊万里作品
スタッフの旅行記-②
2018年の夏はオランダから出発して、ベルギー、ルクセンブルグを通ってフランス ナンシー・パリへ行くことにしました。
まずは到着後にすぐ訪れた「アムステルダム国立美術館」。
オランダ出身の画家、レンブラントの「夜警」が有名でしょうか。

12世紀から21世紀までの800年間に及び蒐集されたコレクションは、中世(17世紀)に世界の強国であった時期も含まれ、数多くの美術作品が、年代にわかれて展示 されています。
全部を観て回るほどの時間がないので、今回は見たい展示だけをピックアップ |д゜)
弊社ともゆかりの深い、江戸中期の伊万里作品や明治初期のジャポニズムの作品が展示されていたのでご紹介。
江戸中期(17世紀後半)に日本から、オランダ東インド会社の貿易によってアムステルダムへ到着し、ドイツやイギリスの王様に愛され集められていた頃に作られた作品です。
呉須(染付けの青)がとってもきれいで、江戸中期、一番いい手の作品はすべてヨーロッパ向けとなっていたことが作品を通して伝わってきます。
説明には、「アジア内での活動を円滑にするためにオランダ東インド会社がアジアの支配者に様々なものを贈呈しており、こちらもその贈呈品だった」と書かれていました。
伊万里の入れ物の中には、高価なアロマオイルが入っていたみたいで、ボトルが入った木の箱は、航海の途中で寄るバタビア(現在のジャカルタ)で作成されてセットされてる物とのこと。
この解説を読んでいて、ちょっと不思議な疑問が…
アジア(日本)で磁器を焼いて、わざわざバタビアで箱を作って、またアジアに戻したの?ということです…。
磁器の歴史は中国・朝鮮が古く、アジアにとってのお家芸。
だからこそ、磁器をまだ焼けなかったヨーロッパではとても貴重とされていました。
わざわざ、それを買いにきて、近隣国に送ったのかな…?
という疑問…

「シルクロード:陸の道」で物を運んでいたのは8、9世紀ごろまでとされていて、それ以降は海上ルートに代わり、その航海の道は中国の陶磁器を多く運んだことから、「セラミックロード」と呼ばれています。
シルクロード-「絹織物の道」
セラミックロード-「陶磁器の道」
日本の伊万里港からも多く磁器が運ばれ、バタビア、インド洋を抜け、ケープタウン(喜望峰)そして、アムステルダムへ大航海が行われていました。
作品の流れが気になるため、同作品について書かれてる書籍を社内で発見したので、深堀してみました。
こちらの画像では作品の底に「VOC」のマークが入ってることが分かりますね✨
オランダ東インド会社
オランダ語 : Verenigde Oost-Indische Compagnie
略称VOC)
しかし、、、
結果的には作品の流れや目的について明確なことはわかりませんでした。
こういう疑問から新しい発見があったりするので、、、
調べ物がつきません(笑)
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京都美商ギャラリーは、1961年に京都下鴨で創立した西洋アンティーク・肥前磁器の専門店です。長年蒐集をしてきた経験をもとに、オールドバカラやオールドフランス、古伊万里や柿右衛門などを取り扱っております。量産品ばかりの近年では見られなくなった職人技、手作りの温かみの魅力をより多くの方に身近に感じて頂きたいと考えています。
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